2016年10月28日金曜日

とんとんぼっこ

今回の合評会には鳥取から、『若冲 ぞうと出会った少年』(国土社)の黒田志保子さんが参加してくださる予定でした。ところが前日の地震のため交通網が遮断されるなどして、残念ながらかないませんでした。まさか、こんなアクシデントがあろうとは……黒田さんはご無事だそうなので、ご安心を。ぜひまたの機会に、寄りたいと言ってくださっています。
提出されていた作品は8編でしたが、欠席者の作品をのぞく6編を合評しました。
ゲストの予定があることでみんな張り切ったのか、集まった作品は、個性の光る力作ぞろい!
舞台設定だけでも現代、奈良時代、海の底、インターネット、天井裏、神話の世界……とさまざま。おいしいご馳走も、海藻やら鹿のフンやら。短編あり長編あり。
合評はいつもに増して熱く盛り上がりました。作品も良かったけど、みんなの合評も核心をついていて、すごかったです。
発想がおもしろくて、すらすら読ませる作品。しかし、物語にこの主人公が巻きこまれる必然性があるのかどうか、その出来事を通して、主人公の生き方はどう変化するのか。そんな視点からの意見が活発に出ました。

先日、京都の天性寺で行われた絵本の勉強会で、講師の正岡慧子先生からお聞きしたことを、事前にわたしなりの文章にまとめて、とんとんぼっこのみんなに伝えました。
いっしょにいくはずだったメンバーに、これも急なアクシデントがあり、とんとんぼっこからはわたし一人の参加でした。行けなくなったメンバーの、本当はとても行きたいという気持ちが痛いほどわかっていたので、正岡先生のお話しは全部伝えようという気持ちで、拝聴しました。ユーモアいっぱいでとてもおもしろく、さらに胸の深くに届くお話しに、いつの間にか3時間がたっていました。

ところで、合評会のあとのお茶会で、でっかい花束が運ばれてきました。とんとんぼっこのみんなからの、『パン屋のイーストン』出版のお祝いでした。こんなことが準備されていたとは思いもよらず、巣山はまったく油断してて、泣いてしまいました。ケーキにも、本の形をしたかわいらしいポップがついていました(定員さんの手作り?)
グラリオサの花は、絵本の中に出てくる赤い髪のエッピをイメージしたものだそうです。ちぢれた花びらの感じがすごい似てます!
本当にうれしく、感激でした。




次回、とんとんぼっこ合評会は来年1月28日(土)13時より。広島市まちづくり市民交流プラザで。
                           (巣山ひろみ)








2016年10月24日月曜日

ももっこの会

岡山 ももっこの会

 秋も深まり夕暮れ時の庭に鈴のころがるようなコオロギの声が聞こえています。
10
20日(木)は「岡山サークルももっこの会」定例会でした。参加者5人、提出作品は6編、プロット2作です。
9:0010:30【短編作品合評会】『児童文芸』投稿用作品・公募投稿作品の合評会です。
3枚以内のちいさなお話……1編、
①主人公きつねのファンタジー。きつねのキャラクター設定をきっちりし、おきまりの行動やセリフを工夫してはどうか、
5枚作品……1編
②ファンタジー。現実と幻想のつなぎをうまく。キャラクターの動きが伝わる工夫。
10枚作品……4編
③主人公がハチのファンタジー。パターン化は子どもは好きだがねらいは必要。ラストが安易にいい子になってしまうのでもっとふくらませる。
④「行動」を5つ設定した短編連作の1作目。キャラクターの関係性や主人公の成長もきちんと描け、ストーリーとキャラクターの感情がうまくつながっていて好評。
⑤・落語ベースのファンタジー。登場人物をしぼる。長編化してみたらいい。具体的なエピソードで読みたいという意見が多く出た。落語体験してみたらとアドバイスあり。
⑥作者自身の雰囲気がふんわり伝わるファンタジー。わかりにくいシーンは伝わるように工夫する。視点のブレに注意。

10:3011:00【「絵本の勉強会」報告会】『おもしろい絵本には、子どもの心を掴むしかけがある」と題して正岡慧子さんの勉強会に参加したふたりのメンバーによる報告をしてみんなで共有しました。昨年の童話塾で学んだことに加え、このたびもとても面白くてわかりやすいお話でした。今後の例会で「日本新薬こども文学賞」など公募向けの絵本テキスト合評会も積極的にやっていきたいと思います。

11:0012:00【長編作品プロット合評会】長編公募向け作品の合評会です。
提出は今回はプロット……2作
①親の職業故に目立たず生きたい主人公が巻き起こすぶっとびエンターテインメント作品。既視感のある設定をもっと作者独自のものに。
☆作者から……「ひと味違うはずしを考えます!」
②家族関係の変化を通し主人公が変わっていく成長物語。
☆作者から……「事件や恋愛風味を読者の共感を意識しながら書いていきたい!」
どちらも書き上がりが楽しみです。今回も午前中いっぱい熱くて楽しい会になりました。

 次回は1215日(木)に例会開催予定を確認してお開きになりました。
                            (おごうふみこ)



2016年10月17日月曜日

わらしべ


わらしべ通信 NO.45

 1016日。各所で秋のお祭りやイベントが開かれる日曜日の午後、わらしべ定例会に15名の会員が集いました。
 まず、今日は提出作品がズラリ。なかなか見られない光景に、期待が膨らみます。
というのも、
①通常の翌月合評作品
②本日速読用の一枚作品
12月度の勉強会に向けての作品
と、3ヶ月分の作品が一気に提出されたからです。
  
 







今日、始めに合評したのは、自伝的エッセイともいえる心洗われるエピソードの詰まったお話。22枚の中に、時代の錯綜や登場人物の混乱が生じているという指摘がありました。客観性を持たせて、創作ものがたりにするには、どうすればいいか、いろいろな意見が出ました。

 宿題にしていた1枚童話は、8作品が集まり、速読してから合評のはじまりです。これは、童話サークルわらしべ秘伝直伝の発想の訓練!
「秋の味覚」のお題も出ていたので、柿やクリ、リンゴ、キノコ、さんま、などが登場して、速読ながらも想像が膨らんで楽しい合評となりました。
 1枚で書くには、セリフの使い方や場面の順序、登場人物の名前など、ちょっとした事を最大限気にして、一読してわかりやすいように書くことが必要です。この点に関して、実作を前に勉強できたように思いました。作者のひらめきのもとになった事柄についても、互いに刺激を受けました。
指摘を受けた作者は、しばし頭を抱えそうです。

 この後、今後の活動についての話し合いをして、「合評する作品を、どんどん提出しましょう!」という大切な事を確認してから散会しました。 
                             (担当: 藤谷クミコ)
 













*会員の井上林子さん
新刊 出版おめでとうございます!
✤『11歳のバースデー あたしだけのスマイル・リップ 5月8日 春山ましろ』
(くもん出版)


【聴講生募集のご案内】
童話サークルわらしべでは、今年もプロの作家の方をお招きして勉強会を企画しています。下記のとおりの日程にて行います。作品合評形式の勉強会です。

★日時 1218日(日)13時~16
★場所 朝日新聞阪神支局3階会議室(阪神電車西宮駅下車)
★内容 児童文学作家 野村一秋さんを講師にお招きして作品合評など

つきましては、若干名の外部聴講生の受け入れをいたします。(要参加費)
ご希望の方は下記わらしべあてにメールで連絡をしてください。
(申し込み・問い合わせ先 藤谷クミコ)
warashibe_gogo2012@yahoo.co.jp