2017年5月1日月曜日

とんとんぼっこ

4月22日土曜日のとんとんぼっこ例会は、岡山のももっこさんから三名と、『若冲―ぞうと出会った少年』を昨年ご上梓されたプレアデスの黒田志保子さんのご参加をいただき、新鮮で熱気のあふれる時間となりました。
 ももっこさんから出された三作品は、いずれも中編でキャラクターも物語もしっかりしていて、その完成度と熱意に圧倒されつつ、みな緊張して臨みました。こうした作品を読ませていただくのも勉強になります。
とんとんぼっこからは五作品。短い恋の物語、幼年向けの短編が三作品、中学年向けの不思議な記憶の物語。同じメンバーで合評を続けていると、この人が書いた作品、として見てしまう部分がどうしても出てくるように思います。違う顔ぶれでの合評は作品そのものを見ていただける機会でもあると思いました。具体的でするどく切り込んだ意見をいただき、次につなげるいい時間になりました。
 合評の後の交流会では、黒田さんの創作のことなども伺い、楽しい時間をすごしました。
 こうした交流をお互いに続けましょうと言っていただきました。
 いろんな方からの力をいただくことができて、今後の糧にしなくては。

 メンバーのひとりが合評後に、アップルの創業者スティーブ・ジョブズが語った『今、この時点での「点」は未来に向かってつなぐことはできない。過去となった時、振り返ってつなぐことができるもの。だから、現在の「点」が未来につながると信じることが大切で、それが自信につながるのだ』という内容の言葉を引いて、つぎのような感想をつづっていました。
*****合評というのは、今はわからないかも知れないけれど、未来に向けて点と点をつなぐ作業をしているのではないでしょうか。書き始めた頃の自分の作品を見直してみると、今ならこうは書かないよな、と赤面するのですが、その時点で、過去の点と点がつながっていた、と知ることができます。
先日の合評会でも、きっと点と点が未来につながったに違いありません。
あの時があったからこそ、この作品が生まれた、という日はいつか必ず来るでしょう。そう信じて書き続けたいものです。********

次回のとんとんぼっこは7月の例会に向けて、臨時合評会を5月27日に行います。
                              (さとうともこ)
『若冲 ぞうと出会った少年』
国土社